『20世紀エディトリアル・オデッセイ 時代を創った雑誌たち』(誠文堂新光社)
一般情報
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題名 | 20世紀エディトリアル・オデッセイ 時代を創った雑誌たち |
著者 | 赤田祐一+ばるぼら |
出版社 | 誠文堂新光社 |
ISBN | 978-4-416-11438-4 |
初版発行 | 2014-04-30 |
定価 | 本体2,500円(税込2,700円) |
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入手方法
全国の書店で購入可能ですが、大きい本屋でないと売ってないとの情報もあります。ウェブ上からは以下のサイトで購入可能なようです。
目次
- プロローグ
- ホール・アース・カタログ:ア・レトロスペクティヴ
- [対談]Whole Earth Catalogとは何だったのか
- [インタビュー]スチュアート・ブランド:Whole Earth Catalogの作り方
- [コラム1]『MAD』から始まったアメリカ・パロディマガジンの影響
- [コラム2] 革新的な自販機本『JAM』
- プリンテッド・パンクス
- [対談]パンク・ファンジンはどこから来たのか
- [インタビュー]緑川姉妹:日本初のパンクファンジン『Boredom』編集発行人
- [インタビュー]狂乱娼館:これなら自分たちでもできる
- [インタビュー]山崎春美:『Jam』『Heaven』の時代を語る
- [インタビュー]第五列:名乗って活動するときだけ存在する,ということ
- [コラム3]ミニコミからスタートしたロック批評誌『ロッキング・オン』
- [コラム4]あらゆる領域を横断した驚異の雑誌『遊』
- キャッチ・ザ・ニューウェイヴ
- [対談]ノージャンル,または千の方法
- [インタビュー]解体の行為:レナード・コーレンの仕事(文:イエン・ライナム)
- [インタビュー]スケートシング:SK8THING×NEW WAVE MAGAZINE
- [インタビュー]三浦和義:『WET』について語る
- [インタビュー]キキ・ピカソ:パリからの怪電波
- [寄稿]羽良多平吉:Visionary Vision and Beyond_空中楼閣的 天眼通
- [インタビュー]石井志津男:LAニューウェイヴの時代
- [インタビュー]戸田ツトム:時代の交換期という最中の断面
- [インタビュー]S-KEN:「どうしてそんな恰好してるの?」──質問はそれだけ。
- [コラム5]ダンディズムを突き詰める男の雑誌『NOW』
- [コラム6]新宿が誰の街かと問い続けたタウン誌『新宿プレイマップ』
- バック・トゥ・ザ・フィフティーズ
- [対談]フィフティーズ・リヴァイヴァル・リヴァイヴァル?
- [インタビュー]山崎眞行:〈クリークソーダ〉〈ピンクドラゴン〉── 50sデザインのルーツ
- [インタビュー]水野良太郎:戦後海外文化を栄養に──大人漫画のルーツとしての50s
- [インタビュー]バロン吉元:原点はアメコミ──50sアメコミに探る劇画のルーツ
- [インタビュー]金子國義:50年代への追慕──アメリカ雑誌が金子國義に与えたもの
- 実験雑誌としての『アンアン』
- [対談]70年代『アンアン』の可能性
- [インタビュー]新谷雅弘:『洋服なんて別に,見ればわかるよ』と堀内さんは言った
- [インタビュー]村松仁美:堀内さんの呼吸みたいにつくられていた『アンアン』
- [インタビュー]川村都:自分の気持ちが惹かれることがそのまま仕事になっていた楽しい時代でした
- [インタビュー]三宅菊子:なんにも知らなくて,やたらと自信があって……
- [コラム7]『暮しの手帖』以前の花森安治と『婦人の生活』シリーズ
- [コラム8]切り口もビジュアルも過激な建築批評誌『TAU』
- 伝説の雑誌『ワンダーランド』と『宝島』
- [対談]時代によって変化し続けるカメレオン雑誌
- [インタビュー]津野海太郎・平野甲賀:『ワンダーランド』『宝島』制作秘話
- 『ワンダーランド』『宝島』歴代編集長とその変遷
- 大伴昌司と内田勝の視覚革命
- [対談]大伴昌司と内田勝の世界
- 大伴昌司略年譜
- 内田勝略年譜
- [インタビュー]四至本アイ:母が語る大伴昌司像
- [インタビュー]福田淳:内田勝流,プロデューサー7つの条件
- 全部先割り,全部絵解き大伴昌司のレイアウト感覚
- 編集=考え抜くこと編集会議にみる内田勝の特質
- [コラム9]90年代に創刊した多彩なデジタルカルチャー雑誌
- [コラム10]日本のマンガの基礎を築いた『ガロ』と『COM』の功績
- コミックマーケット創成期と同人誌
- [対談]1970年代の同人誌を2010年代に読む
- [インタビュー]霜月たかなか:70年代までの同人誌
- [インタビュー]鈴木哲也:『MOB』のできるまで
- [インタビュー]式城京太郎:「迷宮」と初期コミケット
- [インタビュー]川本耕次:1976−79年「A5判の夢」〜「シングル・ピジョン」
- [インタビュー]水野流転:70年代から続く同人活動
- [インタビュー]青柳誠:漫画ファンダムの源流
- [コラム11]『ウィークエンド・スーパー』『写真時代』──セルフ出版の時代
- [コラム12]三流エロ劇画御三家『漫画大快楽』『劇画アリス』『漫画エロジェニカ』
- 米沢嘉博の書物迷宮
- [対談]マンガ史家としての米沢嘉博を再考する
- [インタビュー]米沢英子:米沢蔵書のなりたち
- [インタビュー]八島久幸:米沢資料の集め方
- [インタビュー]斎藤宣彦:米沢嘉博記念図書館の今後
- 米沢嘉博書誌年譜[簡易版]
- 雑誌曼荼羅 1901→2000
- エピローグ
- 20世紀雑誌年表
外部紹介
その他、Twitter上の反応は20世紀エディトリアル・オデッセイ - Togetterまとめに順次集められています。
修正情報
初版に下記の間違いがありました。お詫びいたします。
- p006上部:×Catalogue→○Catalog
- p029最後から2行目:「。」を足す
- p013左段・下から8行目:×ケヴィン・ケリー→○ロイド・カーン
- p056上部:『なまこじょしこおせえ』と『まとめてアバヨを云わせてもらうぜ』のキャプションが逆
- p060上部:『the high school life』の29号と30号の図版が逆
- p150左下部:×高橋祐子→○高橋裕子
- p205上部右:『噂の眞相』の発行日1980/3/10→1980/4/1
- p212左下:『Quick Japan』の×500万→○600万
関連イベント記録
- 東京堂書店・神田神保町店2階で関連書籍フェア「雑誌を熱くした人々」開催(2014年4月下旬〜6月中旬)
- 原宿VACANTで出版記念トークイベント21世紀エディトリアル・オデッセイ開催(2014年5月25日。出演者:赤田祐一、ばるぼら、ゲスト:大原大次郎、山崎春美)
- 下北沢B&Bで刊行記念トークイベント番外編「雑誌デザインの40年」開催(2014年6月2日。出演者:新谷雅弘、尾原史和、室賀清徳)
- 今井書店吉成店・芸術書イベントコーナー及びショウケースで店内イベント「時代を創った雑誌たち」開催(2014年6月9日〜8月中旬)
- 代官山蔦屋書店1号館2階イベントスペースで出版記念トークイベント開催(2014年7月5日。出演者:赤田祐一、ばるぼら)
内容紹介(オンライン書店用)
数多くの雑誌を蒐集し、雑誌をとりまく文化にも詳しい著者が、20世紀に刊行した雑誌のなかから、独自の切り口とビジュアルで多くの読者に支持され、他のメディアにも影響を与えた雑誌を選び解説する。制作に携わった関係者の証言や関連する雑誌も紹介し、いかにしてそれらの雑誌が作られ、読者や他の雑誌へと広がりを見せたのかがわかる構成となっている。たとえば、現在では約60万人を動員する同人誌即売会「コミックマーケット」の創成期に作られた同人誌やパンク・ニューウェイヴといった音楽から生まれた現象を反映し、当時の空気をいまに伝える雑誌などをビジュアルとともに紹介。その他、特筆すべき雑誌のコラムや表紙一覧、20世紀の雑誌年表も収録し、雑誌の魅力をあますことなく伝える一冊。
『ホール・アース・カタログ』/プリンテッド・パンクス/キャッチ・ザ・ニューウェイヴ/バック・トゥ・ザ・フィフティーズ/実験雑誌としての『アンアン』/『ワンダーランド』と『宝島』/大伴昌司と内田勝の視覚革命/コミックマーケット創成期と同人誌/米澤嘉博の書物迷宮/雑誌曼荼羅1901→2000/20世紀雑誌年表
【コラム】『MAD』から始まったアメリカ・パロディマガジンの影響/『JAM』/『ロッキング・オン』/『遊』/『NOW』/『新宿プレイマップ』/花森安治と『婦人の生活』シリーズ/『TAU』/コンピュータ雑誌/『ガロ』と『COM』の功績』/『ウィークエンド・スーパー』『写真時代』──セルフ出版の時代/三流エロ劇画御三家『漫画大快楽』『劇画アリス』『漫画エロジェニカ』
コメント
『消されたマンガ』に続き、赤田祐一さんとの2冊目の共著です。雑誌についての書き言葉と喋り言葉がとにかく読みたい、という個人的要望から作られました。というのは、『Quick Japan』2号に広告が掲載された「カルト雑誌大全(仮題)」のことがずっと心に引っかかっていたからです。いつ出るんだろうと思って、いつまでも出なかった幻の本、つまり発売中止になった本ですが、それを自分で作り直したいと長らく思っていたのでした。自分一人でやっていたら本当にそのまま自分の中の「カルト雑誌大全」の具現化になっていたのですが、証言構成を得意とする赤田さんの手腕によって、もう少し広い読者層に向けた本になったと思います。
雑誌連載時にはなかった『ワンダーランド』〜『宝島』は新規追加の書き下ろしです。他の新しい要素では、書き下ろしたコラムと、400冊くらい雑誌の表紙一覧が載った「雑誌曼荼羅1901→2000」のページも気に入っています。あと表紙の観覧車。個人的な流れでは、『岡崎京子の研究』のオビに使ったデヴィッド・リンチの写真、『天國のをりものが 山崎春美著作集1976-2013』の表紙のマレーネ・ディートリッヒの写真に続き、写真発掘シリーズ第3弾という趣です。連載時の担当編集者は室賀清徳さん、単行本編集者は久保万紀恵さん、AD/デザインは大原大次郎さん、デザインは本多伸二さん、となっております。
書店向けのポップが誠文堂新光社のサイトに用意されていますのでご活用ください。
blogdexjp@hotmail.com
最終更新日:2016年4月16日